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再会・6
お父さんが帰って来たので、マリアおばさんから頂いた包みを開けました。
中から出てきたのは、ドレス!
「お母さん、広げてみるね」
シンプルな形のドレス…。
「見て!ブラウスとスカートが外れるデザインよ」
スカートはオーバースカート、ギャザーたっぷり。でも、裾の広がりを抑えたベルライ
ン。色は灰色に紺色が混じった濃いグレー。
ブラウスはフリルはないけれど、襟元と袖口のレースが素敵。色は白に近い淡い、淡い、
お母さんの瞳と同じ緑がかった、ホワイトグリーン。
「素敵!早く、着て見せて〜♪」
何故か、ためらい、困った表情のお母さん…。
お父さんにそっと、尋ねてみると、
そういえば、ユリウスはミーナがお腹にいた時以外、パンツを穿いて、男の格好をしていた
な」
「えぇ?何それ!それじゃあ、私にお父さんが二人になってしまう。イヤ〜!」
「自分の事を、ぼく、とも呼んでいたぞ」
「それは、絶体にやめて。ダメダメ!絶対にダメ〜」
「まだ、あるぞ、男子校に通っていた。お父さん、初対面で、パンチで殴り倒されてしまっ
た」
「やめて!もう、聞きたくない」
お父さんの大きな笑い声が、病室に広がります。
でも、私の頭の中は ? ? ?
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